自動マウント設定(fstab)
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    自動マウント設定(fstab)

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    Article Summary

    Classic環境で利用できます。

    NAVERクラウドプラットフォーム Linuxサーバの自動マウント設定ファイルである fstabの使用方法について説明します。

    fstabファイル

    /etc/fstabは、サーバの起動段階でマウントされるべきボリューム情報が保存されるファイルです。以下は fstabファイルの例です。

    #
    # /etc/fstab
    # Created by anaconda on Tue Oct 25 16:27:45 2022
    #
    # Accessible filesystems, by reference, are maintained under '/dev/disk'
    # See man pages fstab(5), findfs(8), mount(8) and/or blkid(8) for more info
    #
    UUID=8ce3c9de-8217-4378-8b70-b63ce4d6c6a2 /                       xfs     defaults        0 0
    UUID=45a9df56-7731-479c-8c8f-f0280b387749 /boot                   xfs     defaults        0 0
    /dev/vdb /mnt/a xfs defaults 0 0
    
    

    fstabファイルの各行は全部で6つの項目で構成されており、各項目は Tabまたは Spaceで区切られています。

    デバイス名

    ユーザーが保有するボリューム名を意味します。上記の例では、デバイス名が UUIDと/dev/vdb(デバイス名)で表現されました。

    • blkidコマンドでボリュームの UUIDを照会できます。

    マウントポイント

    ボリュームをマウントする位置を設定します。上記の例では、//boot/mnt/a/mnt/bがマウントポイントです。

    • マウントポイントは絶対パスで指定する必要があります。

    ファイルシステム

    ボリュームをフォーマットする時に必要なファイルシステムを意味します。上記の例では、ファイルシステムはすべて xfsです。
    ファイルシステムはサーバの OSによって異なります。

    • CentOS 6: ext4
    • CentOS 7: xfs
    • Ubuntu: ext4

    マウントオプション

    ボリュームをマウントする場合、設定可能なオプションを設定します。上記の例では、すべて defaultsオプションを使用しています。
    設定できるマウントオプションは、次の通りです。複数のオプションを一覧表示する場合は、カンマ(,)で区切って空白がないようにします。

    マウントオプション説明
    defaultsauto、rw、nouser、exec、suidオプションをすべて含むオプション
    auto起動時に自動マウント
    noauto起動時に自動マウントしない
    rw書き込みと読み取りの両方とも可能なマウント(read and write)
    ro読み取り専用(read only)
    nouserrootアカウントのみマウント可能
    user一般アカウントもマウント可能
    execファイル実行許可
    suidSetUIDと SetGIDを許可
    nofailエラーが発生しても起動できるようにするオプションで、誤字脱字などの理由でマウントに失敗した際にエラーが発生したボリュームを除いて起動
    参考

    UUIDに不要な引用符が含まれていたり、「default」のように誤字脱字がある場合、エラーが発生します。ただし、nofailオプションを設定した場合、エラーがあるボリュームを除いて正常に起動します。

    dump設定

    ファイルシステムの dump可否を設定します。上記の例では、すべて 0に設定されています。
    設定可能な値は、次の通りです。

    • 0: dumpされないファイルシステム
    • 1: バックアップなどの目的で dump可能なファイルシステム

    fsck設定

    起動時に fsckでファイルシステムのチェック有無を設定します。上記の例では、すべて 0に設定されています。
    設定可能な値は、次の通りです。

    • 0: 起動時に fsckを実行しない
    • 1: 起動時に rootファイルシステムをチェック
    • 2: 起動時に root以外のファイルシステムをチェック

    fstabの設定手順

    fstabの設定例で自動マウントを設定できます。
    /dev/xvdb1デバイスを/mnt/bにマウントするように fstabを設定する方法は、次の通りです。

    1. viエディタで /etc/fstabファイルを開きます。

      $> vi /etc/fstab
      
    2. 自動マウントの設定内容を入力します。

      # CentOS 6.xの場合
      /dev/xvdb1 /mnt/b ext4 defaults 0 0 
      # CentOS 7.xの場合
      /dev/xvdb1 /mnt/b xfs defaults 0 0
      # Ubuntu Server / Desktopの場合
      /dev/xvdb1 /mnt/b ext4 defaults 0 0
      
    3. ファイルを保存して終了します。

    4. 次のコマンドを入力して整合性をチェックします。

      $> mount -av
      
      • コマンドの実行結果、fstabに登録したボリュームがマウントされます。マウントにエラーが発生した場合、エラーメッセージが表示されます。

    fstabのトラブルシューティング

    fstabの設定にエラーがある場合、起動に失敗して Emergency Modeに入ります。解決する方法は、次の通りです。

    1. NAVERクラウドプラットフォームコンソールの Region メニューや Platform メニューから利用中の環境をクリックします。
    2. Services > Compute > Server メニューを順にクリックします。
    3. Server メニューをクリックします。
    4. サーバリストで当該サーバが再起動に失敗した状態か確認します。
      compute-classic-fstab-troubleshoting-console1_ja
    5. サーバをクリックして選択し、 [サーバアクセスコンソール] ボタンをクリックします。
    6. サーバアクセスコンソールで Emergency Modeの状態を確認した後、パスワードを入力してサーバにアクセスします。
      compute-classic-fstab-troubleshoting-console2_ja
    7. 起動失敗の原因に応じて、以下の対策を実行します。
    参考

    起動に失敗しても [サーバアクセスコンソール] ボタンが有効にならない場合は、カスタマーサポートまでお問い合わせください。

    マウントオプションが間違っている場合

    マウントオプションが誤っている場合の解決方法は、次の通りです。

    1. 次のコマンドを入力して手動マウントを行います。
      $> mount -av
      
    2. 手動マウントの実行結果を確認します。
      • 例) /dev/xvdb1にマウントオプションの誤字がある場合(defaults -> defaultに誤記)
        compute-classic-fstab-example3

        compute-classic-fstab-example4

    3. viエディタで /etc/fstabファイルを開き、間違って設定された行をコメントアウトするか、設定内容を修正してから保存します。
      • コメントアウトをお勧めします。
      • fstabの内容の中で rootパーティションラインにエラーが発生した場合には、root(/)下のすべてのファイルが read-only modeになるので、/etc/fstabファイルを修正できません。この場合は、カスタマーサポートにシングルモード起動サポートを依頼するか、mount -o remount,rwコマンドを実行して rootパーティションを read-write modeで再マウントした後、/etc/fstabファイルを開いて間違った設定を修正します。
    4. サーバアクセスコンソールで rebootコマンドを実行するか、NAVERクラウドプラットフォームコンソールでサーバを強制停止した後、[開始] ボタンをクリックして再起動します。
    5. 正常に起動したことを確認し、/etc/fstabでコメントアウトしたラインの記法/オプションをチェックします。
    参考

    Oracle Linux 6.10および RHEL 6.10では、fstab設定内容が間違っていても Emergency modeに入ることなく正常に起動され、/var/log/messagesファイルで関連ログを確認できます。

    # ('defaults' 'default')
    Aug 5 18:25:05 test-server kernel: [ 2.077285] xvdb: xvdb1
    Aug 5 18:25:06 test-server kernel: [ 11.118531] EXT4-fs (xvdb1): Unrecognized mount option "default" or missing value
    

    ファイルシステムのフォーマットが間違って登録された場合

    ファイルシステムのフォーマットが間違って登録された場合の解決方法は、次の通りです。

    1. viエディタで/etc/fstabファイルを開き、ファイルシステムのフォーマットを修正します。
      • 例) xfsで間違って入力された fstab設定を ext4に変更
        compute-classic-fstab-troubleshoting-console3

        compute-classic-fstab-troubleshoting-console4

    2. NAVERクラウドプラットフォームコンソールの Region メニューや Platform メニューから利用中の環境をクリックします。
    3. Services > Compute > Server メニューを順にクリックします。
    4. サーバリストから当該サーバをクリックして選択し、 [サーバアクセスコンソール] ボタンをクリックします。
      • また、当該サーバをクリックして選択し、 [強制停止] ボタンをクリックします。
    5. サーバアクセスコンソールで rebootコマンドを実行します。
      • 強制停止したサーバに対して、 [開始] ボタンをクリックして再起動します。
    6. NAVERクラウドプラットフォームコンソールでサーバの状態が 運用中 の状態に復旧したことを確認します。

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