KVM Guest Agent の点検(Linux)

VPC環境で利用できます。

KVM環境でスナップショットサービスを利用するためには、KVM Guest Agentをインストールする必要があります。エージェントインストールに問題があるか、サービスが正常に動作しない場合、NTK (Ncloud Tool Kit)を使用して点検および再インストールできます。

• Linux NTKの実行
• KVM Guest Agentバージョンの推奨事項
• 新規 KVM Guest Agentのインストール
• KVM Guest Agentのステータスチェック
• KVM Guest Agentの再インストール
• KVM Guest Agentの起動時、OS内に必要な virtio-serialデバイスがない場合

Linux NTKの実行

Linuxサーバで NTKを実行する方法は、次の通りです。

1. VMがホスティングされているハイパーバイザが KVMであるか確認します。

   $ dmesg | grep "Hypervisor detected" | awk -F': ' '{print $2}'
   KVM
   

2. NTKファイルが位置するパスに移動します。

   $ cd /usr/local/etc
   

3. NTKファイルを解凍します。

   $ tar zxvf ntk-kvm.tar.gz
   

4. NTKを実行します。

   $ /usr/local/etc/ntk/ntk
   

KVM Guest Agentバージョンの推奨事項

KVM環境でストレージサービスを円滑に使用するために、NAVERクラウドでは KVM Guest Agentのバージョンを6.2.0以上でインストールすることを推奨します。KVM Guest Agentのバージョンアップが必要な OSは、現在 CentOS 7と Ubuntu 20.04です。
KVM Guest Agentがインストールされずに提供された一部の OSがあるため、新規 KVM Guest Agentのインストールでご確認ください。

以下のように現在インストールされている KVM Guest Agentのバージョンを確認できます。

• CentOS 7

  # 以下のように何も出力されない場合は、「新規 KVM Guest Agentのインストール」をご参照ください。
  $ rpm -qa | grep qemu-guest-agent
  $
  または
  $ /usr/bin/qemug-ga -V
  -bash: /usr/bin/qemug-ga: No such file or directory
  
  # 以下のように2.12.0が出力された場合は、「KVM Guest Agentの再インストール」をご参照ください。
  $ rpm -qa | grep qemu-guest-agent
  qemu-guest-agent-2.12.0-3.el7.x86_64
  または
  $ /usr/bin/qemu-ga -V
  QEMU Guest Agent 2.12.0
  
  # 以下のように6.2.0が出力された場合は、既にアップグレードされた状態であるため再インストールは必要ありません。
  $ rpm -qa | grep qemu-guest-agent
  qemu-guest-agent-6.2.0-0.el7.x86_64
  または
  $ /usr/bin/qemu-ga -V
  QEMU Guest Agent 6.2.0    
  

• Ubuntu 20.04

  # 以下のように何も出力されない場合は、「新規 KVM Guest Agentのインストール」をご参照ください。
  $ dpkg -l qemu-guest-agent
  dpkg-query: no packages found matching qemu-guest-agent
  または
  $ /usr/sbin/qemu-ga -V
  -bash: /usr/sbin/qemu-ga: No such file or directory
  
  
  # 以下のように4.2.0が出力された場合は、「KVM Guest Agentの再インストール」をご参照ください。
  $ dpkg -l qemu-guest-agent
  ||/ Name             Version           Architecture Description
  +++-================-=================-============-=================================
  ii  qemu-guest-agent 1:4.2-3ubuntu6.30 amd64        Guest-side qemu-system agent
  または
  $ /usr/sbin/qemu-ga -V
  QEMU Guest Agent 4.2.1
  
  
  # 以下のように6.2.0が出力された場合は、既にアップグレードされた状態であるため再インストールは必要ありません。
  $ dpkg -l qemu-guest-agent
  ||/ Name             Version      Architecture Description
  +++-================-============-============-==================================================
  ii  qemu-guest-agent 6.2-ubuntu20 amd64        Guest-side qemu-system agent v6.2 for Ubuntu 20.04
  または
  $ /usr/sbin/qemu-ga -V
  QEMU Guest Agent 6.2.0
  

新規 KVM Guest Agentのインストール

KVM Guest Agentが VM内に存在しない場合、新しい Agentをインストールします。

1. VMに KVM Guest Agentインストール有無を確認します。
   インストールされていない場合は次のステップを行い、インストールされている場合は KVM Guest Agentステータス確認または KVM Guest Agentの再インストールガイドをご参照ください。

   # kvm guest agentインストールされた場合
   $ systemctl list-unit-files | grep "qemu-guest-agent"
   qemu-guest-agent.service                  enabled
   
   # kvm guest agentインストールされていない場合
   $ systemctl list-unit-files | grep "qemu-guest-agent"
   $
   

2. (E) EXECUTE - << Run System Apps >> を選択します。
   
3. (K) KVM GUEST AGENT - KVM AGENT INSTALL >> を選択します。
   
4. Yes を選択します。
   
5. Enter を押して再インストールを終了します。

KVM Guest Agentのステータスチェック

KVM Guest Agentサービスのステータスをチェックします。

1. (E) EXECUTE - << Run System Apps >> を選択します。
   
2. (K) KVM GUEST AGENT - KVM AGENT INSTALL >> を選択します。
   
3. (R) RE-INSTALL KVM GUEST AGENT >> を選択します。
   
4. KVM Guest Agentサービスが active ステータスであるか確認します。
   

KVM Guest Agentの再インストール

既存のインストールされた KVM Guest Agentを削除して再インストールする方法は、次の通りです。

1. (E) EXECUTE - << Run System Apps >> を選択します。
   
2. (K) KVM GUEST AGENT - KVM AGENT INSTALL >> を選択します。
   
3. (R) RE-INSTALL KVM GUEST AGENT >> を選択します。
   
4. Yes を選択します。
   
5. インストールが正常に実行される場合、以下のように再インストール実行ログが出力されます。
   • 既存のインストールされた Guest Agentを停止
   • 既存のインストールされた Guest Agentを削除
   • パッケージ情報のアップデート
   • Guest Agent 再インストール
     
6. Enter を押して再インストールを終了します。

KVM Guest Agentの起動時、OS内に必要な virtio-serialデバイスがない場合

KVM Guest Agentを起動する際に、NTKで以下のようなメッセージが表示される場合、OS内に必要な virtio-serialデバイスが存在しないために発生した問題です。
VMを再起動できるタイミングに、再起動ではなく停止した後に再起動します。